iPhoneで外部マイクを使うときの注意点や外部マイクが使えないときの対処法について説明しています。
また「イヤホンジャック端子の機器をライトニング端子に変換させる方法」についても、詳しく書いています。
この記事の内容
- iPhoneで使える外部マイクの種類
- ライトニングケーブルに変換する方法
- ただ変換しただけでは認識しない
- イヤホンジャックの機器が使える、おすすめの変換ケーブル
- iPhone側の設定について
困っている人は参考にしてね!
もくじ
外部マイクは必要?
iPhoneの内蔵マイクは音質がいいと言われています。実際に使っていても、Android系の他機種と比べると、高音質だと感じます。
ただ、用途によっては内蔵マイクでは物足りない場合もあります。
より良い音質で録音したり、スマホを手に持たずにピンマイクを使いたいときには「外部マイク」が便利です。
いわゆる「外付けマイク」ですが、いろんな機種や接続方法(ジャックの種類など)があります。
iPhoneで外部マイクを使う方法は、Androidよりも複雑です。うまく認識しない場合や、そもそも接続方法がわからないこともあります。
iPhoneで使える外部マイクの種類
iPhoneで使える外部マイクは、大まかに3種類あります。
- iPhone専用の外部マイク(lightning端子になっているもの)
- 通常の外部マイク(端子が3.5mmのピンジャックのもの)・・・変換ジャックを使用して使う
- 通常のハンドマイク・・・使えるが、オーディオインターフェースなどが必要
- 無線マイク・・・BluetoothやWi-Fiを使って接続する
それぞれ説明します。
iPhone専用マイク
iPhone専用の外部マイクも、多数販売されています。
変換ケーブルなどは必要なく、そのまま差し込んで使えるので、最もお手軽な方法です。
Shure MV88は、ライトニング端子を持ったiPhone専用マイクの代表的な製品です。YouTuberの方などが使っているのを見たことがあるかもしれません。
3.5mmピンジャックをiPhoneで使う
「ピンジャック」とは、先端が細い棒状になっている端子。横に2〜4本ラインが入っているのが特徴です。多くの方が一度は見たことがあると思います。
最も一般的なオーディオ端子で、多くのイヤフォンやピンマイクでピンジャックが採用されています。
3.5mmピンジャック端子の外部マイクをiPhoneで使いたい場合には「変換ジャック」が必要です。
iPhoneにはピンジャックの差し込み口がないので、一般的な小型マイクとは端子が合わず接続できません。
変換ジャックを間に「かませる」ことで、解決できます。
ハンドマイクを使いたいなら、オーディオインターフェイスが別途必要
「ハイドマイク」とは、いわゆるカラオケやライブハウスなどで見るマイクです。
通常のハンドマイクをスマホで使おうとする人はあまりいないと思いますが、どうしても使いたい場合は「オーディオインターフェイス」という機材が必要になります。
(詳細は本記事では割愛します)
無線マイクは音質が悪い?
最近はBluetoothやWi-Fiを利用した無線型の機器が普及しています。
特にイヤフォンでは、ほとんどの商品が無線となっています(AirPods などが有名)。
無線デバイスはコードが邪魔にならなくて便利ですが、欠点があります。音質が悪いということです。
原因は無線電波の「規格」にある場合が多く、いくら高性能のマイクを使っても、スマホで受信する限りは一定以下になってしまう、という技術的な欠点があります。
特にマイクとして使うには、無線デバイスはイマイチ使えない、というのが現状です。
※ZOOMなどのビデオ会議でAirPodsを使って「シュワシュワした音」になってしまっている人をよく見かけました。あれも無線規格によって音域カットの結果、低音質化してしまっている現象
3.5mmのピンジャック → lightningに変換する


ライトニングケーブル仕様のiPhoneに変換する方法について説明します。
「lightning入力のiPhone」に3.5mmピンジャックの外部マイクを使うためには、「変換ケーブル」が必要です。
ひとつ気をつけて欲しいのが、2本の変換ケーブルが必要だということ。
素人考えだと一本(写真左)だけで使えそうに思いますが、赤と緑のケーブル(写真右)も必要です。
iPhoneでピンジャックの外部マイクを接続するには、2つの変換ケーブルがないと認識されません
iPhoneは独自の「lightning」という端子を採用している

iPhoneでは外部との接続に「lightning」という独自の規格を採用しています。(iPhone14まではLightning端子が採用されている)
androidのスマートフォンでは、通常の3.5mmジャックが使えます。
一般的な有線イヤホンなどについている、小さなプラグ。多くの方が見たことのあると思います。
「ピンジャック」とも呼ばれていますね。
iPhoneでは、通常「イヤホンジャック」の外部機器が使えません。
「iPhone7以降」の機種では、イヤホンジャックが廃止になり、使えるのはLightningのみとなっています。
参照:http://www.appbank.net/2016/09/16/iphone-news/1253324.php
androidユーザーは、iPhoneの「ライトニングケーブルのみ」という仕様に戸惑うと思います。
私も乗り換えた当初は、不満に感じたことを覚えています。
ライトニングケーブル(Lightning)とは


ライトニング(Lightning)は、Apple社が開発した独自規格の端子のことです。
平べったい金属片の両面に8本のピンが付いたケーブルのことで、裏表なく使用できる特徴をもちます。(上の写真参照)
iPhone や iPadでは、充電や外部機器との接続、イヤホンもマイクも、すべてライトニングケーブル端子で接続します。
※iPadではUSB-Cという汎用性のある端子が採用されている機種もあります
ライトニングケーブルの用途
- 充電
- PCとの接続
- イヤホン端子
- 外部マイク端子
すべての接続は、ライトニング端子のケーブルで行われます。
androidのスマートフォンでは「USBと3.5mmジャック」が普通
androidスマホは、充電や外部機器との接続にはmicroUSBを使い、イヤホンやマイクの端子が3.5mmのピンジャック(イヤホンジャック)という組み合わせが普通です。
一方、iPhone(7以降)では全ての接続がライトニング端子に統一されています。
androidとiPhoneの違い
一覧表にすると以下のようになります。
android | iPhone (7以降) | |
充電・ 外部機器接続 | microUSB ケーブル | ライトニング ケーブル |
イヤホン・ 外付けマイク | イヤホンジャック (3.5mmジャック) | ライトニング ケーブル |
androidでは2種類(microUSBとイヤホンジャック)だったのが、iPhoneではLightningですべての役割を併用しています。
lightningオンリーは不便
ライトニングケーブルは、Apple製品にしか使えないという欠点があります。
対してUSB端子は、あらゆるメーカーのスマホで使用可能な規格です。
スマホだけでなく、タブレットやPCでも最近はUSB-Cが採用されている機器がほとんどです。

「裏表どちらでも充電できる」という点はライトニングケーブルは便利ですが、USBの汎用性のほうを好む人も多いのではないでしょうか。
追記:2023年に発売されたiPhone15では、USB-C端子が初めて採用されて話題になりました。
参考:Appleが「iPhone 15シリーズ」発表 USB Type-Cを採用(産経ニュース)
microUSBとの違いは?

androidの充電などに使われる microUSBケーブルと、iPhoneのライトニングケーブルでは何が違うのでしょうか?
用途や速度などは、ほとんど同じと言っていいと思います。しいて言うなら「裏表がない」くらい。
追記:2023年現在ではMicro USBはほとんど使われていません。
代わりに接続ケーブル主流となっている規格はUSB-C (USBタイプC)は、Lightningと同じく裏表がありません。

iPhoneでイヤホンジャックタイプの外付けマイクを使用する方法

lightning端子しか使えないiPhoneで3.5mmピンジャックの外部マイクを使うには、写真のような「変換プラグ」を使って接続する必要があります。
これを使えばiPhoneが3.5mmジャックの外部マイクを認識してくれるようになります。
必要な変換ケーブルは2種類

iPhoneにイヤホンジャックタイプの外部マイクを接続するには、2種類の変換ケーブルを「かませる」必要があります。
※ 上記写真では、モノラル→ステレオの変換プラグも使用しています。通常は右と下の2つでOK
緑と赤の二股ケーブル
まず必要なのが「赤と緑の二股ケーブル」です。こんなやつ。
こちらの製品は赤が入力(マイクなど)、緑が出力(イヤホンなど)という使い分けになっています。
ピンジャックには4極(線が3本)や5極(線が4本)などの種類があります。入力のみか、入力と出力も可能か、などの違いがあります。
イヤホンジャック→ライトニングに変換するケーブル
ピンジャックをLightning端子に変換するには、こちらの「変換アダプタ」も必要です。
少し高額になりますが、できればApple社純正のケーブルのほうがトラブルは少ないので、純正品をおすすめします。
ステレオ変換プラグ (※ ステレオのマイクには不要)
こちらは補足的なプラグです。「モノラルマイク」を使う場合は、ステレオ変換プラグも必要になります。
ちなみに「モノラル」はステレオの反対で、LとRに分かれていないものになります。
最近のオーディオ機器は、ほとんどがステレオですが、たまにモノラル仕様の製品もあります。

設定の変更は特に必要なし

A:いいえ、特に必要ありません。
iPhoneも他のスマートフォンと同様に、外部マイクを接続すれば自動的に認識してくれます。
ボリュームはiPhone側のコントロールパネルで調節できます。

ヘッドホン型のアイコンですが、これが「外部機器を使っているとき」のマークですね。
接続しているのが外付けマイクの場合は、ここからマイク入力の音量が調節できます。
スマートフォン側面の音量調節ボタンも使えます。
例)どんなマイクが使える?

ぼくがiPhoneで使用したいのは、上の写真のマイク。ラジオの収録に使うためでした。
ただのマイクではなく、「単一指向性」の小型ピンマイク。
単一指向性とは、「ある方向の音だけを拾って、それ以外の方向の音は極力拾わない」という、野外などの雑音の多い環境で使うのに適したマイクです。

最近、「Radiotalk」というアプリでラジオ配信を始めました。この収録に使っています。
車の運転中に収録することが多く、単一指向性だとノイズが少なくすることが可能です。
ちなみに、こんな感じで録音できます。。
追記: stand.fm という配信アプリでも配信しています。

まとめ
iPhoneでイヤホンジャックの外部機器を使うには、Lightningに変換するためのプラグやケーブルが必要です。
ステレオ機器なら以下の2つ
- 赤と緑の2股コード
- ステレオピンジャック→ライトニングの変換ケーブル
モノラル機器の場合は別途もう一つ
- モノラル→ステレオ変換プラグ(※モノラル機器使用の場合)
以上の変換ケーブルがすべて必要になります。
設定変更は特に必要ありません。
追記:イヤホンマイクの場合は?
記事へのコメントで質問いただきました。
Q:3.5mmジャックのイヤホンマイクをライトニング変換ケーブルを使ってiPhone11で使うと、イヤホンは聞こえるけどマイクは使えない。どうすればいいか?
自分で調べたり、詳しい人に聞いてみたりした結果わかったことは、おそらく
イヤホンマイクの場合は「通話可能」の変換プラグを使わないとマイクが使えないみたいです。
検証できていませんが、たぶんこんなやつを使うと通話可能になると思われます。
※iPhoneで使えるか、検証はしておりません。
おまけ:iPhone専用の便利なマイクたち
iPhone専用の外付けマイクも多く発売されています。
変換ジャックをたくさん使う、面倒な方法を解説してきましたが、
変換なしで使える iPhone専用マイクがあれば断然便利なのは言うまでもありません。

ライトニングケーブル仕様の単一指向性マイクがあれば、それが良かったですw
いちばん人気!YouTuberご用達?のコンデンサーマイク
いちばん良さそうなのは、シュアーの外付けマイク。SHURE(シュアー)は有名なマイクブランドです。ハンドマイク定番の「SM58」や「SM57」などが有名です。
iPhoneひとつで収録しているYouTuberに使っている人がけっこういるみたいで、ネットでの評判も高いようです。最近はさらに値上がりしたっぽいです。
ZOOMのステレオマイク
調べていたら、もう少し安価なマイクを発見しました。
ZOOMのステレオマイクです。こちらもオーディオ機器や電子楽器界隈で有名なメーカー。(ビデオ通話の「ZOOM」とは無関係)
ZOOMからも、Lightning端子の専用マイクが発売されています。
実際に使用したわけではないので確証はできませんが、ZOOMではあれば問題ないのでは?と思います。

Lightning端子のコンデンサー ピンマイクマイク
ライトニングケーブル仕様のピンマイクもありました。こちらは2,000円くらいのコンデンサーマイク。
次はVILTROXのコンデンサーピンマイク。ちょっと高めで、5,000円くらい。
ワイヤレスの機器もある
ここまで優先の外付けマイクを紹介してきましたが、「ワイヤレス」という選択肢もあります。

マイク単体ではなく、イヤホンマイクやヘッドレストのマイク機能が使えます。例えばAppleのAir Pods(エアー・ポッズ)。
最近人気のワイヤレスイヤホンですが、マイク機能もついています。
こちらはネックスピーカー。
管理人の別サイトでレビューしていますので、気になる方は読んで下さい。
こちらは今流行りの(?)骨伝導イヤホンについての記事。在宅用アイテムとして最適です。
ワイヤレスのマイクの音質はそれほど良くない
使ってみた感想ですが、ワイヤレスのイヤホンやネックスピーカーは便利ですが、音質の面では優先のマイクには及ばないと感じました。
なので、音声や動画の録音には適さないかもしれません。
電話やビデオ会議などの通話にはじゅうぶん耐えます。
それでは、良いiPhone収録ライフを!